論文レビューメモ

オープンアクセスの論文を一つのテーマに沿って3本ピックアップし、まとめています。2024年は生成AIを論文の執筆や解釈、まとめにどう使えるかを試していきます。

グラフィカルアブストラクトをAIに描いてもらう (4)

いろいろと慌ただしく中途半端になってしまったこの取り組みを再開。

ChatGPTもバージョンアップされている中で、他の描画ツールも試してみつつ比較してみます。以下の手順で出力してもらいます。

  1. 言語は日本語でお願い
  2. 論文のグラフィカルアブストラクトを描きたい
  3. こちらの内容をペースト

自発的発酵による乳酸発酵を利用して作られる伝統的な漬物に関する研究です。

伝統的な漬物は人為的な温度調節などをしないため、作られる地域の気候によって働く微生物が異なると考えられます。そこで、温暖な地域と寒冷な地域で働く微生物にどの様な違いがあるか、そしてその違いによってどの様な成分の違いが生まれるかについて検討しました。 重要な結果は、温暖な地域で作られたものは発酵が進み、乳酸菌や好塩細菌などの少数の属の微生物が占有するのに対し、寒冷な地域で作られたものは発酵がほとんど進まず、微生物も原料の細菌叢と大きく変化しない、ということがわかったことです。最終製品に含まれるアミノ酸有機酸にも違いがあり、温暖な地域で作られたものは乳酸やグルタミン酸が大幅に増えていましたが、寒冷な地域で作られたものは原料のアミノ酸有機酸の組成からほとんど変化していませんでした。

発酵原料は大根です。ぬかを使った糠漬けたくあんが最終製品です。これらを踏まえてグラフィカルアブストラクトを作成してもらえますか。

寒冷な地域は日本の秋田県、温暖な地域は日本の愛知県です。

寒冷な地域と温暖な地域の結果の違いが対比されるような図にしてほしいです。中央に漬物の製造手順、左側に関連な地域の結果、右側に温暖な地域の結果を表示してください。中央に表示する漬物の製造手順は次のとおりです。1. 原料を洗う 2. 原料を乾かす(温暖な地域は天日干し、寒冷な地域は燻製)3. ぬかにつける

<Diagrams: Show Me>

フローチャートのアイコンなのでグラフィカルアブストラクトとはちょっと違うかなと思いつつ、やってみた結果がこちら。

漬物の製造手順と地域別の違いのマインドマップ(文字色調整後)

ほー。こういう感じになるのか。グラフィカルアブストラクトというよりも、考察の時にこういう図があるとロジックを積み重ねるのにいいのかもしれない。

<image generator>

文字が怖すぎる。そしてChatGPTでグラフィカルアブストラクトをお願いして出てくる図のテイストと同じなので、ChatGPTに頼むとこれが後ろで動いているのかな、という感じ。

 

<AI Drawing Image Generator>

プロンプトに研究内容を入力したら、

中央には大根の漬物製造プロセスを示します。このプロセスは3つのステップで構成され、1) 原料を洗う、2) 原料を乾かす(左側に燻製で乾燥させたイメージを、右側に天日干しのイメージを配置)、3) ぬかに漬ける、のイラストを配置します。

左側には秋田県を象徴する寒冷な地域の特徴を示し、ここでは発酵がほとんど進まない様子、多様な微生物が共存していること、そして原料のアミノ酸有機酸の組成が大きく変化しないことを表現します。寒冷な地域の象徴として雪や冷たい風を含めることができます。

右側には愛知県を象徴する温暖な地域の特徴を示し、ここでは発酵が進んで乳酸菌や好塩細菌などの微生物が占有する様子、乳酸やグルタミン酸が大幅に増えたことを表現します。温暖な地域の象徴として太陽や暖かい風を含めることができます。

全体のデザインは、寒冷地域と温暖地域の違いが一目でわかるような対比が効いたものにし、各地域の微生物の違いや成分の違いが視覚的に理解しやすいようにします。

こんな素敵な解釈内容が返ってきたのに、これに基づいて作図するとこうなっちゃうのかね、という感じ。有言不実行感が強くてなんだか裏切られた感じさえする。

<Technical Drawing>

先に示した内容をプロンプトに入力すると、

中央(製造手順): 中央部分には、大根の漬物の製造プロセスを順番に示します。このプロセスは三段階に分かれています。 原料を洗う:大根が水で洗われている様子を描きます。 原料を乾かす:左側(寒冷地域)では燻製のイメージ、右側(温暖地域)では天日干しのイメージをそれぞれ描き、乾燥方法の違いを示します。 ぬかにつける:大根をぬか床に漬ける工程を描きます。これは中央で一貫して表示されます。

左側(寒冷地域の結果): 秋田県を象徴する冷たい色調(例えば、青や紫)を用いて、微生物の多様性が原料の細菌叢と大きく変わらないことを示します。発酵がほとんど進まない様子や、アミノ酸有機酸の組成が原料から大きく変化しないことを視覚化します。

右側(温暖地域の結果): 愛知県を象徴する温かい色調(例えば、オレンジや赤)を用いて、発酵が進み、乳酸菌や好塩細菌などの少数の属が占有する様子を示します。乳酸やグルタミン酸が大幅に増加したことを象徴するグラフや図を用いて、成分の違いを視覚化します。

これまた、こんな素敵な提案をしていただきました。これを踏まえて図を出力してもらおうとしたけど、エラーで出力できず。。。惜しい。

逆にこれをChatGPTに入力してみましたが、結局特に大きく変化しない。どういう指示にすればいいカンジのグラフィカルアブストラクトになるのかしら。。。

うーん。次回に続く。