論文レビューメモ

オープンアクセスの論文を一つのテーマに沿って3本ピックアップし、まとめています。2024年は生成AIを論文の執筆や解釈、まとめにどう使えるかを試していきます。

新規抗生物質の見つけ方

今週も新しいやり方を試してみます。

今週のテーマは「新規抗生物質の見つけ方」。

Perplexisy AIに投げてみると、こんな回答。

新しい抗生物質を発見する方法 新しい抗生物質を発見することは、厳格な科学的研究と開発を必要とする難しい過程です。このプロセスは通常、以下のステージを含みます。

  1. 発見と特性の解明

  2. 研究室では、科学者たちは異なる源からの様々な化合物をテストし、植物、動物、菌などから得られるこれらの化合物が異なる細菌に及ぼす影響を調査します。このステージでは、潜在的抗生物質の化学的、構造的、生物学的活性を研究し、それらの安全性、純度、有効性を確認します。

  3. 革新的なアプローチ

  4. 人工知能を使用してヒトプロテオームをスクリーニングし、ペプチド抗生物質の可能性を見つけるといった革新的なアプローチが新しい抗生物質の候補を特定するために採用されています。このアプローチは抗菌特性を持つ新規分子を発見するという有望な成果を示しています。

  5. 投資と協力

  6. 新しい抗生物質の開発への投資は、特に天然物由来および合成小分子の分野で重要です。学術界と製薬業界などの外部出資者との協力も新しい抗生物質の開発を進める上で重要です。

  7. 耐性の克服

  8. 抗生物質耐性の課題に対処するために、研究者は常に新しい標的を求め、既存の耐性が存在しない抗生物質の開発を進めています。

まとめると、新しい抗生物質の発見には多面的なアプローチ、革新的な戦略、そして相当な投資が必要であり、抗微生物耐性の増加という成長する脅威に対抗するために重要です。

前AI時代の抗生物質の見つけ方って、とにかくありとあらゆるサンプルをターゲットとする生物に試しまくって効果のあるものを泥臭く見つけてくる、というイメージですが、今はもうちょっとスマートにできるものなんだろうかね。

イメージとしては、ターゲットとするタンパク質の構造がコンピューター上で再現できて、コンピューター上で相互作用を計算して、効果がありそうな物質を選ぶ、ということができる様になるんだと思う。思うけど、既存の物質で効果があることがわかるんだったらそれって新規じゃないな、ということになるし、新たに物質をコンピューター上で組み立てて、それが効果ありそう、となってもどう合成するんじゃろうか、ということにもなる。どっちから攻めるのがいいのかねぇ。どっちもやるのがいいんだろうね。

「革新的なアプローチ」で引用されていた論文(というか記事)はということを言っているのかと思いきや、

www.nih.gov

全然違った。まあ、そうか。上に書いたのはもう10年以上前から模索されているやり方だからな。むしろ「シミュレーションを使った古典的探索方法」になるのかもしれない。この記事で紹介されている論文は、ヒトのタンパク質の中から、ペプチドの長さ・電荷・疏水度・物理化学的な特性を基準にしてスクリーニングしてきたら、2603パターンのペプチドが何かしらの抗生物質としての機能を持っていた、という報告。「ターゲットタンパク質との相互作用で〜」、とかっていうのは古いってことなのかしらね。。。

そうなると、有象無象のサンプルをターゲットにためしまくる、というのとあまり変わらない力技って感じもするけど、物理的な労力なのか、計算上の労力なのかの違いは大きいか。